お決まりの銭湯で

仕事柄不規則な休みである。

基本的にシフト制なので、普通の人よりも休みは多いのだが連なった休みはあまり多くない。

明日が休みの前の日の仕事が終わったら、銭湯に行くのを楽しみに仕事をがんばっている。

「これ終わったら銭湯行く、これ終わったら銭湯行く」

なんでこんなに銭湯行くのを楽しみにしているのかは、自分でもよく分からないが恐らく気持ちいいからだろうと思う。

行くところはほとんど決まっているので、使い勝手も分かっているしどんだけ気持ちいいか分かっている。

家の浴槽では感じられない解放感と、少し熱めのお湯。

絶妙に気持ちいい強さではないジェット噴射。

もう少し長く続いてほしい、自動で止まるシャワー。

誰も服を着ていないおもしろさ。そして服を着た時のイメージの違いの驚き。

銭湯に行く毎に思うのだが、みんな服を着ていないのが妙におもしろくてしょうがない。

銭湯に行きすぎて感覚がバグっているのか、もはや服を着るのがおもしろくなってきている。

なぜ人は服を着るのか、脱衣所で着ている服が少しダサかったらその人のイメージまでダサいと思ってしまうのはなぜなのか。

そんなことを考えながら昨日も風呂に入った。答えは全然分からなかった。

風呂から出て脱衣所に向かった。

ロッカーが100円投入システムで、何回も閉めたりするから開けてもとりあえず入れっぱなし。

ちょうど俺のロッカーの下のロッカーを使っているおじさんがきた。

ここにいると邪魔かなと思って、すいませんと言いながらちょっとよけた。

だいたい上の段の方が使いやすいので、みんな一番上の段を使う事が多い。

そうすると大抵すぐに上の段が埋まるので、下の段を使う人が出てくる。あんまり好んで使う人はいない印象。

同時に着替えを使うタイミングは結構かぶる。それはまぁいい。

パンツを取ったタイミングで金が落ちた音がした。

見たら100円だったのだが、落ちた場所的に俺のかなと思った。

その瞬間下の段のおじさんが、すごい勢いでその100円を取って自分のポケットに入れた。

俺は「ん?」と思ったがその勢いはさすがに自分のかと思って特に気にしなかった。

髪乾かして外に出ようと思った時、俺の100円がないのに気づいた。

「あのおっさん、やりやがったな。」

その時思ったのだがお金の価値は日本全国で共通だが、お金の持ち主は自分のそばを離れた瞬間に証明できなくなる。どうやってもその場で100円が自分のものであると証明することができない。

まぁこうやってネタになるなら安いもんかなと思ったけれど、それでジュースでも買おうと思ってたんだぞ、ゆるさねぇからなあいつ。

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そして会社員はつづく
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