特に縁がないと思っていた片頭痛が、来た。
いや、片頭痛に気づいたというべきか。
つい先日の雨の日。最近雨が多いなぁなんて思いながら、窓の外を見ると今日も曇り。あぁ、またか。
仕事の日だったから普通に出勤してちょうど仕事が半分くらいまで来た時に、急に右目がかゆくなって、かいてるうちにだんだん右目の奥が重くなってきた。そのまま1時間後くらいには右側の頭が痛くなってきた。
とりあえずこういう時は飯食って風呂入って寝る!と思ってうどん食べて銭湯行ったけど、風呂入った瞬間に頭爆発するかと思った。
今調べたら片頭痛のときは頭を冷やすのが一番らしい。
サウナ入ったし、それで爆発したのかな。
これからは頭を冷やすことにする。
今までも少ないけれどこういう頭痛はあった。
ここまで痛くなったことはなかったから、気合いで仕事したりすぐ寝たりで誤魔化して動き回っていたのだった。
まだまだいける!と思わずゆっくりして寝るか、と思った自分に成長したなと思った。
そういえば、また別の曇りの日。
お店に傘を買いに来ていた親子がいた。お父さんとお母さんと息子。
雨がちらつくこともあって、ご両親は傘をしっかり見たい様子。
でも息子はカッパを着ていて雨なんて気にしないよと、店内を小走りでいろんなものを見て回っていた。
まぁ子供だしこれくらいは大目に見ようかと思っていたら、お母さんが一言。
「コロナに怒られるよ!」
耳を疑った。
コロナを擬人化して、しかもコロナが感染るとかではなく怒られる…?
それがまぁまぁ大きい声だったものだから、はっきりと聞こえたのだった。
思わず聞いて笑ってしまったのだが、いやちょっと待てよ、とも思った。
目に見えないものを恐怖と感じる感覚は千古不易なのだ。
昔の人は目に見えない感染症に対して今では考えも及ばないほど、恐怖を抱いていたに違いない。あのペストでは、原因は分からないが、「なんか悪い気がする」くらいの感じで患者と目を合わしたり、同じ空気を吸わないようにマスクの中に香辛料をブチ込んでいた。
今考えると意味が分からないが、それほど目に見えないものは怖いということだ。
昔の人が鬼や妖怪を産み出し、子供に、怖いだろ?と伝えていたのがそういうことか、と理解ができた。
口笛を吹くのがクセになってしまっている。
実家にいる時は夜に口笛を吹くのが良くないと教えられた。
しかし、一人暮らしを始めると誰も止める人がいないので、それがクセになってしまっている。
家の中は妖怪だらけかもしれない。
家庭によって夜に口笛を吹くとやってくるものが違うらしい。うちはキツネだった。
来てほしいと思っていたからわざと吹いてみたこともあるが。
あなたの家では何がやってくるだろう?
そんなことを考えた空が落ちそうな曇りの日。
目の奥がズキズキと痛い気がする。
気のせいか。